器質勃起不全について

器質性勃起不全とは、体に物理的に原因があり、勃起できなくなってしまう症状の事を言います。

器質性勃起不全を細分化すると『加齢や生活習慣病から起こる動脈硬化、または外科的手術による陰茎付近の神経や血管の損傷などの血管障害に起因するもの』、『不慮な事故による脳から陰茎までの伝達神経の損などによる神経障害に起因するもの』、『加齢やストレスなどによる男性ホルモンであるテストステロンの低下等の内部分泌機能低下に起因するもの』が挙げられます。

つまり器質性EDの原因を細かく分けると『血管障害』『神経障害』『内部分泌機能の低下』の3種類に分けられます。

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動脈硬化による器質性勃起不全について

血管性で引き起こされるED症状の中でもっとも多いのが年齢による動脈硬化に起因したものです。

また動脈硬化の原因となる糖尿病や高血圧などの生活習慣病と重なる形で勃起不全の症状を引き起こしているケースもとても多いです。


特に、糖尿病を患っている患者さんの約半数が勃起不全の症状に悩んでいるともいわれます。

血管の老化について

年齢が進むごとに、肌に弾力性がなくなるように血管壁も弾力性が減少していきます。

弾力性が失われた血管は、十分に拡がらなくなるので、勃起するのに十分な血液を性器海綿体に送り込むことが難しくなります。

30歳を過ぎたころから症状を自覚する方が多くなっていき、40歳以上で急激に割合が増えてきます。

生活習慣病との合併について

糖尿病は、インスリンの不足や低下によって、取り込んだブドウ糖が血中にとどまってしまう病気で、高血糖状態の血液が常に流れることで、血管を痛めてしまい、血中の成分が血管壁にこびり付き、動脈硬化につながります。

高血圧も、血管壁に高い圧力が常時かかり続けることで、血管壁の弾力性が失われて勃起不全の症状を起こします。

外科的手術や事故等による血管の損傷

腎移植、前立腺がん、直腸がん、前立腺肥大症などの手術や脊髄や骨盤の損傷などで、陰茎につながる血管の損傷が起きた場合には、まったく勃起出来ない完全な不全となる場合や、中折れなどの比較的軽い症状が発現する場合があります。

手術などを受ける際には、勃起への影響についても担当医と相談したほうがよいでしょう。

神経障害による器質性勃起不全について

勃起は、性的刺激を受ける中枢神経とその性的興奮を伝える末梢神経の2種類によって制御されており、神経に関する病気を持っていると勃起不全の発症率が高くなります。

神経障害とは、代表的なものとしててんかん、糖尿病性神経症、パーキンソン病、脳卒中、多発性硬化症などがあります。

また血管と同じく中枢からの神経経路である骨盤の損傷や脊髄損傷などによって断裂してしまったり、神経が傷ついたりしたケースも発症率が高くなります。

内分泌機能低下による器質性勃起不全について

EDになる理由として内分泌機能の低下があります。代表的なのは、男性ホルモンの1つであるテストステロンの低下で、精巣で作られるテストステロンには、男らしい体つきを作るほか、性欲や勃起力、精子を作るのを助ける作用など性機能を維持するための働きもあります。

しかし30歳を過ぎた頃から分泌量が少なくなっていき、40代以上になると血中のテストステロン値がとても低くなる男性が増えてきます。

テストステロンの低下は、勃起力も低くしてしまうため、勃起不全につながります。

また性欲自体低下させてしまうため症状を更に進行させてしまい、より進行してしまうことがあります。

テストステロンが低下する主な原因として、加齢やストレス、喫煙、飲酒などが考えられます。

器質性EDを誘発する生活習慣病に関する調査

生活習慣病がどれくらいEDに影響を与えるのか調査してみた結果が下記になります。生活習慣病になると中等度以上のEDのリスク高くなることが明らかになりました。

EDを誘発しやすい生活習慣病は「糖尿病>高血圧>脂質異常症>高尿酸値血症」の順でした。

集計期間:2021年5月7日~9日
調査方法:インターネット集計
調査対象:日本全国の40~79歳の男性 合計4,000人

●無ED:毎回、性交に十分な勃起をすることが可能。

●軽度:ほとんどの場合、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる

●中等度:時々、性交に十分な勃起を得ることができて維持も可能

●重度:毎回、性交に十分な勃起得られず維持もできない

☑糖尿病とEDの関係について
EDではない軽度ED中等度ED重度ED合計
糖尿病と診断
されている
130 (31.3%)84 (21.2%)82 (19.7%)120 (28.9%)416 (100%)
糖尿病になり
かけている
172 (31.6%)116 (25.3%)91 (19.9%)79 (17.3%)458 (100%)
糖尿病ではない1,626 (53.36%)632 (20.7%)445 (14.6%)344 (11.3%)3,047 (100%)
わからない44 (55.7%)9 (11.4%)18 (22.8%)8 (10.1%)79 (100%)
☑高血圧とEDの関係を調査
EDではない軽度ED中等度ED重度ED合計
正常血圧579 (59.3%)201 (20.6%)117 (12.0%)79 (8.1%)976 (100%)
正常高値血圧543 (52.2%)217 (20.9%)154 (14.8%)127 (12.2%)1,041 (100%)
高値血圧463 (45.17%)215 (21.0%)191 (18.6%)156 (15.2%)1,025 (100%)
最高血圧:140mmHg以上
かつ/または
最低血圧:90mmHg以上
298 (37.6%)182 (23.0%)156 (19.7%)156 (19.7%)792 (100%)
不明89 (37.6%)26 (15.6%)18 (10.8%)33 (19.9%)166 (100%)

器質性勃起不全の治療について

生活習慣病などが引き起こす動脈硬化の場合

バイアグラなどの治療薬で80%以上の大きな効果が期待できます。

バイアグラなどのED治療薬は副作用が少なく、安全性の高い厚生労働から認可された医薬品ですので試してみるのも一つの手です。

手術や不慮の事故などで、血管や神経が傷ついている場合

血管や神経の損傷が少なく、症状が『中折れ』などの軽度の場合には、バイアグラなどのED治療薬が効果的です。担当医に相談してから、服用してみてください。

血管や神経が傷ついている場合は不慮の事故や、手術から2年ほどかけてゆっくりと神経がつながり、勃起力が少しずつ回復してくケースもみられますので、途中であきらめないことが肝心です。

※性器が完全に反応しない場合や、治療薬を使用しても効果が見られない場合は、血管や神経が完全に断裂しておりED治療薬では治療が出来ませんのでご理解ください。陰茎に直接注射する『ICI療法』に進むこととなります。

男性更年期が原因の場合

当サイトでも問い合わせがありますが、男性ホルモンを補充することは発現する副作用が多く、あまりおすすめできません。

テストステロンの減少の場合でも、性行為をしたいと思う気持ちがある場合にはED治療薬を内服することによっての効果に期待できます。

テストステロンの補充によって起こる多い副作用について

●男性の抜け毛やハゲの進行が急速に早まる

テストステロンの補充で、抜け毛が急激起こることが報告されています。

●前立腺肥大や前立腺がんの進行
テストステロンと大きな関係がある『前立腺』の病気を進行するのを助けたり、テストステロンの補充が、重大な病気の原因となることがあります。

ホルモン補充は、命に係わる重大な結果を招くこともありますので、十分に注意が必要です。